ローランドDGが海外で販売している8色溶剤プリンタ

こちらのRF-640 8colorという機種ですが、海外専売モデルのようで日本では販売しておりません。

 

https://www.rolanddg.co.uk/products/printers/versaexpress-rf-640-8-colour-printer

 

エプソンによると、溶剤プリンタのラインアップで10色機のSC-S80650の販売数量が9割くらいということなので、ユーザーの高画質への要求というのは高いということなのでしょう。

 

エプソンSC-S80650はCMYK+LC・LM・RED・ORA・GREY・白orシルバーの10色という構成ですが、ローランドDGのRF-640 8colorはCMYK+RED・ORA・GREEN・GREYという8色の構成となっており、溶剤プリンタでは初めて見る組み合わせとなっております。

 

明らかにエプソンSC-S80650と思われる10色プリンタとRF-640 8Cとのカラーガマット比較表が載っておりますが、RF-640 8Cの方が色域が広いというアピールがされております。緑系で大きく差がついており、なかなか興味深い結果ですよね。

 

プリント速度についてはプリントヘッドの大きさやキャリッジの移動速度も異なると思いますので難しいですが、単純に比較するとSC-S80650に搭載されているプリントヘッドはRF-640 8Cに搭載されているモノの2倍の解像度・ノズル数×2個搭載となっているようですので、SC-S80650の実用モード 6PASSでの画質はRF-640 8Cの16-20PASSあたりに相当すると考えられます。

 

概算でRF-640 8CはSC-S80650の1/4程度のプリント速度になるかと思われますが、正しいのかな?価格帯も異なりますので仕方ありませんが、ライバルというにはちょっとスピード不足ですよね。

 

しかし面白い取り組みですし、ローランドDGのプリンタは高画質だというユーザーへのイメージ作りは大切ですので、どうせなら他の機種も8色インクを搭載できるようにしたら、より分かりやすくて面白いのではないかと思いました。

 

大昔の水性顔料プリンタ ミマキJV2・ローランドFJ-500といった年代のプリンタでは、オレンジ・グリーンモードが選択できる時代がありましたが、十数年経て溶剤プリンタで復活というのも不思議な感じですね。

 

もしかすると、エプソンの後継機はもっとインクカラーが増えたりするのでしょうか?


【さらに続きの続き】エプソンプリントヘッドいろいろ

今回 エプソンプリントヘッドについて主にAlibabaで調べてみましたが、とにかくもの凄い情報量でした。いくつか気付いた点をピックアップしてみます。

 

●ローランドDG TrueVIZシリーズは売れてなさそう

中国内でユーザーがたくさんいれば必然的に関連する商材がAlibabaでも販売されると思いますが、インクがポツポツ出品されておりましたがプリントヘッドを含め、交換パーツ類がほぼ販売されておりませんでした。同じローランドDGでもエプソンヘッド搭載機種は多数検索に出てきますので、TrueVIZシリーズは中国でも相当人気無さそうに感じました。

 

●ミマキのUVプリンタはリコーヘッドだった

全部かどうかは分かりませんが、UJV500・UJV55・JFXシリーズといったプリンタは最高スペックのリコーGEN5、卓上UVプリンタ UJFシリーズはリコーGEN4プリントヘッドのようです。この辺りの機種でもミマキのインク・パーツ類はいろいろ出回っておりましたので、現地でもそれなりに売れてそうな感じがします。

 

だいぶ以前にミマキのUVプリンタは東芝TECヘッドと聞いたことがあったのですが、ガセネタだったのかもしれません。

 

ちなみにTrueVIZシリーズのプリントヘッドもリコー製ですが、GH2220という低スペック&低価格なモノを使っているようです。Alibabaで300-400USDで販売されておりました。

 

●エプソン溶剤プリンタ関連商品は無かった

日本でもバカ売れのエプソンの溶剤プリンタ SC-S80シリーズの関連商品は、全く検索に出てきませんでした。少しはあったのかもしれませんが「エプソン+〇×」で検索すると、ジャンクパーツや中国製のまがい物で埋め尽くされます(笑)。

 

中国では欧米や日本ほど高画質への要求はないのでしょうし、中国製の1600mm幅溶剤プリンタが3,000USDくらいで販売されてますので、現地のニーズとはちょっと価格帯が違うのかもしれませんね。

 

●武藤工業のプロッター RJ-901は人気があるようです

他機種と共通部品が多いとはいえ、たくさんのパーツ類が販売されております。昇華転写プリント用かと思われますが、意図しない用途で人気があるというのは複雑な心境かもしれませんね。

 

※追記

●OKI M-64sは検索にヒットせず

LEDプリンタ関連商品はたくさん出てきますが、溶剤プリンタは販売されていないのかもしれません。エプソンの溶剤プリンタと同様に、中国では200万円前後以上の価格帯の溶剤プリンタを販売するのは難しいのかもしれません。

 

以上、エプソンプリントヘッドいろいろシリーズでした。


【さらに続き】エプソンプリントヘッドいろいろ

エプソンプリントヘッドのついて調べたり、あちこちから耳に挟んだ情報を自分なりに整理して、恐らくこんな感じだろうという想像をまとめてみました。

 

前回「ミマキ・ローランドDG・武藤工業の各社はエプソンプリントヘッドを独占的かつ格安で提供を受けることができたので、ラージフォーマットプリンタ業界で成功することができた」と書きましたので、ちょっと深堀りしてみます。

 

ミマキJV3やローランドDG SOLJETが売れていた17-18年前までくらい遡ると、エプソンの通称DX4以外のプリントヘッドを搭載していた溶剤プリンタは、セイコー64S・武藤工業ラミレスと海外メーカーのスーパーワイド機くらいかと思います。

 

64Sはコニカミノルタ製、ラミレス他は海外メーカー製のプリントヘッドかと思いますが、液滴4plのとても高精細なピエゾプリントヘッドは当時エプソン以外に存在していなかったでしょう。他に近距離視に耐える溶剤プリンタが無いわけですから、画質面では圧倒的に有利ですよね。

 

ですので、ミマキ・ローランドDG・武藤工業のプリンタが大きな評価を得たのは、エプソンのおかげと言って差し障りないかと考えます。

 

で、格安だったのかという話ですが、ミマキからの修理明細を見るとDX4プリントヘッドは75,000円/個となっておりましたので、勝手な想像ではありますがミマキの仕入れ価格はたぶん3万円くらいではないかと。

 

当時のエプソンの商売はプリントヘッドの単体売りではなく、供給先から付随して得られるインクといったサプライ品の売上に主眼があったのではないかと思います。

 

同様に勝手に仕入れ価格を想像すると、JV33に搭載されているDX5は仕入値6-7万円くらいで、JV300に搭載されているDX7で大幅に値上げされて揉めたではないかと(笑)

 

参考にAlibabaで販売されている他メーカー品の価格ですが、こんな感じです。

・リコー GEN5  2,000USD前後

・京セラ KJ4A   5,000USD以上

・コニカミノルタ KM1024i  2,000USD前後

 

プリントヘッドが高価なパーツだと再認識させられます!上記のプリントヘッドはVUTEK、DURST、SwissQといったハイスペックプリンタを生産するメーカーでも採用されているそうです。

 

メーカーへの卸値はもっと安いとしても、上代200万円もしない溶剤プリンタに上記メーカー品を複数個搭載するのは、どう考えて無理ですよね(笑)。ですのでスペックを考慮すると、エプソンのDX5プリントヘッドはメチャクチャ安いのだと思います。

 

エプソンからしてみたら、自分達はパーソナルプリンタを赤字で販売しているのに、ミマキ・ローランドDGは溶剤プリンタで大儲けしている訳ですから、自社で溶剤プリンタを開発するのは必然の流れですよね(笑)


【続き】エプソンプリントヘッドいろいろ

前回の続きですが、これ以降のプリントヘッドは私も全く分かりません。

 

Alibabaで通称DX8と呼ばれているプリントヘッドです。Alibabaで販売している業者では、DX8/DX10の写真・情報がかなり適当な感じですから、正しい情報なのかは分かりません。

仕様や使用されている機種は不明ですが、エプソンのビジネス用プリンタで搭載されているのかもしれません。

 

中国のプリンタメーカーは低価格な卓上プリンタからプリントヘッドだけを取り出し、自社のオリジナルプリンタを作ってしまうそうで、器用なモノだと感心します(笑)。この辺りの情報はこちらで詳しく解説されておりますので、ご興味のある方はどうぞ。

https://ohno-inkjet.com/?p=4001

https://ohno-inkjet.com/?p=13465

 

プリントヘッドを部品として他メーカーには高額で販売しておいて、このプリントヘッドを搭載した自社製プリンタは10,000円くらいで販売しているのですから、エプソンの行為はビジネスとして整合性が無いのは間違いないです(笑)

 

こちらはAlibabaで100-200USD程度で販売されておりました。

 

続きましてDX9と呼ばれるプリントヘッドです。

XP600というのはアメリカで販売されていたエプソンの卓上プリンタの名称のようで、そこからプリントヘッドだけを取り出して、中国ではジャンク品としてたくさん流通しているようです。

 

細かい仕様は分かりませんが、Alibabaでは100-200USD程度で販売されておりました。

 

続きまして通称DX10と呼ばれているプリントヘッドです。

こちらのプリントヘッドはTX800とも呼ばれているようですが、詳細は分かりません。こちらの品もAlibabaで100-200USD程度で販売されておりました。

 

続きましてDX11として紹介されていたプリントヘッドです。どう見てもDX9と同じ品物にしか見えないのですが…。ちなみにDX12以降は検索しても見つかりませんでした。

 

 

最後に産業用途ととして最新・最高スペックと思われるプリントヘッドが、こちらの正式名称S3200と呼ばれる品だそうです。

このプリントヘッドは捺染プリンタMONNA LISA EVO TREにも搭載されているようです。印刷幅120.2mm 総ノズル数 3,200穴という大型化された仕様で、MONNA LISA EVO TRE32にはこのプリントヘッドが32個取り付けられており、プリントスピードが最高692m2/hだそうですから、ちょっと想像がつかないですね!

 

以上 簡単に紹介いたしましたが、ラベルプリンタであればラインヘッド仕様になるでしょうし、エプソン製プリンタの仕様に合わせた派生品もたくさんあるのでしょうね。

 

私の個人的感想ですが、エプソンの技術が凄いというのはもちろんとして、プリントヘッドを含めた技術提供が無ければミマキもローランドDGもここまで大きくなることは不可能だった、というのが見解です。圧倒的な画質のエプソンプリントヘッドを低価格で仕入できたからこそ海外でも大きな評価を得られたわけで、そこにはエプソンが国内の3メーカーにしか提供しなかったという背景がありますよね。

 

仲良くやっていた状況から一転して現在はバチバチやり合う状況になってますが(笑)、お互い言い分はあるでしょうけどビジネスですから仕方がありません。他にもリコー・京セラ・コニカミノルタといった高性能プリントヘッドを製造しているメーカーはありますので、不満であれば独自に模索していくしかないですよね。

 

もう一つ思うのはエプソンは凄い技術を持ちながら、実はかなり商売が下手な会社だなということ。アメリカで100USDで販売されているプリンタから、高性能なプリントヘッドを抜き取られて中国人に商売されている訳ですから、正直 アホとしか言いようがないですよね(笑)

 

Alibabaでもリコーの最新プリントヘッドGEN5はきちんとした価格(2,000USDくらい)で販売されているのですから、エプソンくらいの大企業であればもうちょっと上手くハンドリングできそうなものです。これからは門戸開放して積極的にプリントヘッドを外販していくそうなので、きちんと儲けて欲しいものですね。

 

エプソンの方針として業務用プリンタという分野には今後も注力していくとのことですので、新型プリンタにも期待したいですね。


エプソンプリントヘッドいろいろ

サイン業界で使用されるミマキ・ローランドDGといったメーカーの溶剤インクジェットプリンタのほとんどの機種には、エプソンのプリントヘッドが搭載されているのは皆様もご存知かと思います。

 

私は溶剤プリンタが初めて発売された当初を知るほど古い人間ではないのですが(笑)、インクジェットプリンタの歴史はプリントヘッドとインクの歴史とほぼ同義ですので、エプソンの役割というのはとても大きいのではないかと想像します。ミマキやローランドといったメーカーもエプソンからの技術提供が無ければ、恐らくまともなプリンタは開発できなかったでしょう。

 

暇なので歴代エプソン製プリントヘッドを写真を交えながら紹介してみます。写真は海外ウェブサイトから適当に拝借しました。

 

まず最初はDX4と呼ばれるプリントヘッドです。DX1/2/3もあるはずですが、DX3がJV2あたりになるのかもしれません。

ミマキ JV3/JV4、ローランドDG SOLJETシリーズに使用されたプリントヘッドです。印刷幅1インチ 180ノズル×2列の仕様で、バリアブルドットといった機能もあり、業務用大型プリンタが普及する切欠となった歴史的な品物ですね。約20年前に開発されたようですが、保守が打ち切られてないのでまだ製造しているものと思われます。

 

Alibabaでは500USD前後で販売されておりましたが、弊社でミマキのスポット修理を依頼すると75,000円くらいで請求がきます。

 

続きましては通称DX5、正式名称はF1440というプリントヘッドです。

エプソンPX9500/6000やミマキJV33、武藤工業バリュージェット初期型に搭載されておりました。印刷幅1インチ 180ノズル×8列という仕様で大型化されたプリントヘッドです。このプリントヘッドになって、サービスマンは随分と修理が楽になったことでしょう。

 

現在でも中国メーカーのプリンタにはたくさんの機種で採用されておりますので、コストと性能のバランスが良い完成度の高い品物かと思われます。

 

Alibabaでは1,000USD前後で販売されておりましたが、弊社でミマキのスポット修理を依頼すると150,000円くらいで請求がきます。DX4の4個分のスペックですから割安感があり、この辺までは躊躇い無く修理を依頼することができました(笑)

 

続きまして通称DX6と呼ばれるらしいプリントヘッドです。 

恐らくエプソンPX-H10000/F10000シリーズから使用されているプリントヘッドですが、溶剤プリンタ SC-S80650もこちらを搭載しているのかもしれません。印刷幅1インチ 360ノズル×10列と一気に集積度が2倍になったようです。

 

PrecisionCoreという最新技術を用いた新シリーズですが他メーカーでの採用は無く、外販はしないというエプソンの方針だったと思われます。

 

ちなみにAlibabaでは1,500USD前後で販売されておりましたが、再生品のような気がします。

 

続きまして通称DX7 正式名称はL1440というプリントヘッドです。

こちらはミマキJV300シリーズやローランドDG・武藤工業のプリンタにも搭載されているプリントヘッドです。印刷幅1インチ 180ノズル×8列という仕様でDX5の後継品という位置づけなのかと思われます。

 

個人的な感想としてはバリアブルドットの制御がとても高性能になっており、4色機でも粒状感を感じさせません。

 

しかしDX6ヘッドと較べると明らかにスペックダウンしており、ミマキ・ローランドDGがこのプリントヘッドを使用しているうちは、エプソンを超える溶剤プリンタを開発するのは難しいと思わせます。

 

恐らくこの辺りがエプソンが本格的に溶剤プリンタを開発し始めて、他メーカーと揉め始めた頃かと思われます(笑)。そういった経緯もあるためかプリントヘッドの価格が大幅に上昇し、弊社でJV300の見積りを取ったところプリントヘッド代 350,000円/個という見積りがきました。お断り見積りかもしれませんが(笑)

 

Alibabaでは1,000USD前後で販売されておりますが、恐らく再生品かと思われます。

 

長くなったので、続きは次回です。


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